寄居剣道連盟 百錬自得
先週は町の産業文化祭が開催された関係で稽古会場が変更となりましたが、今週からはまた通常に戻っています。審査や大会も大詰めを迎え、受審者や出場者は最後の調整に神経をとがらせていることと思います。しかし、そんなこととは関係なく、稽古に実直に取り組んでいる姿もありました。
昨晩の定例稽古で、私が会場のアタゴ記念館に着いたのは19:20ころでしたが、既に道場には灯りが点っていました。その灯りの点灯状況からあらかた察しがつきましたが、道場に入ってみると思ったとおり先月初段に合格した男性が木刀を持って鏡に向かっていました。ここのところ毎週です。もうすっかり「19:30前の顔」になったと言ってもいいでしょう。と言ってもそれを知っている人は19:30頃に道場に来ているわずかな人数しかいませんが(^.^;ゝ。初段に合格してなお、形の稽古に取り組む姿勢は立派です。
初段ですから審査の時点では太刀三本目までをようやく覚えたというところでしたが、その後、毎週のように形の稽古を続けてきて、一週ごとに四本目、五本目と稽古してきて、昨晩は六本目を稽古しました。さすがに動きが複雑になってきて、首を傾げながらの稽古でしたが、稽古熱心な方で、次の稽古の時にはちゃんと覚えてきます。もちろん、細かい動きまではすぐにできるようになるわではありませんから、繰り返しや積み重ねの稽古が必要ですが、まずは順番を覚えないことには先へ進めません。一つひとつ着実に進めていきたいと思います。
昨晩はもう一人、管外の若者も早い時間から来ていて、すでに仕度を整えて道場の奥のほうで準備運動に励んでいました。こちらも確か昨年五段に合格しており、しばらくは昇段審査には縁がないと思いますが、たゆまずに稽古を続けている姿勢には感心です。
昨晩の稽古の参加者数は、全体で30名くらいだったかと思います。一般が約20名で、小中高生が10名程度参加してくれていました。翌日には埼玉県立武道館にて埼玉県剣道大会(一般の部)があり、その後には高段位の審査会が今年の最後の大詰めを迎えます。また、熊谷では彩北少年少女剣道大会もあり、そちらに出場する小学生の姿も見られました。昇段審査には、本会からは六段1名、七段1名、八段若干名が申し込んでいるようです。審査に試合に、それぞれのご武運をお祈りいたします。
そして、一夜明けて今日。埼玉県立武道館にて第59回埼玉県剣道大会(一般の部)が開催され、私も出場してまいりました。朝、自宅を出発して東へ向かって車を走らせると、眩いばかりの朝日が目にしみました。本会からは四段以下のトーナメントに1名、五段以上のトーナメントに1名、七段の拝見に3名の計5名が出場しました。
私の試合結果はあえなく初戦敗退、今年も辛酸をなめました。改めて勝負の難しさを痛感しています。とはいえ、昨晩の自分の稽古内容からして、今日の試合はよいイメージができていなかったので、結果としては致し方ないかなと受け止めてはいます。それでも以前はそのままズルズルと試合が進んでいってしまっていたのですが、今回はそんな状態を打破すべく、試合の中盤からは気持ちを切り替えることができたのが、せめてもの収穫だったかと思っています。今後の稽古の動機づけになりました。
この大会に臨む目的は、自らの日頃の稽古の成果を試合で試すということはもちろんですが、県内の強豪選手が多数出場している大会ですから、その試合を見て、そこから学ぶという研究の場でもあります。特に大会の最後におこなわれる特別試合は、八段の先生方による立合いで、こういった質の高い剣道に触れる機会を持つことは、自分の中によい剣道のイメージを醸成するうえでもとても有効だと思っています。見たからと言ってなかなか同じようににできるようになるわけではありませんが、見たこと聞いたことは、いつか必ず自分の身になります。大切なことは、少しでもよいものに触れるということだと思います。
今大会では、例年にも増して八段の先生方の立会いが充実していたように感じました。開会式の会長あいさつの中で野澤先生が、相手の人格を尊重する立合いをおこなってほしいとおっしゃっておられました。また、名誉会長の大久保先生からは、あえて八段の先生方の立合いについて言及し、見ている者を魅了するような立合いをしないと剣道が衰退するというようなことをお話しされていました。八段の先生方に対する叱咤とも聞き取れました。開会式のあいさつの中で八段の先生に対しての指導的な発言は異例のことです。そんな思いを先生方が受け止めたのかなとも感じました。感動的な立合いに魅了されました。自分も少しでも近づけるように、これからの稽古の中で取り組んでいきたいと思います。
平成26年11月23日日曜日
朝日に向かって走る!第59回埼玉県剣道大会(一般の部)
もうクリスマス!?
まだ早いのですが、我が家のトイレにこんなものが飾られていました!