寄居剣道連盟 百錬自得
寄居剣道連盟 百錬自得
6月17日(水)、寄居城北高校の剣道部が寄居剣道連盟の稽古に参加しました。私は数週間前ににわかにその情報を入手しましたが、会長や事務局に確認してもそんな話は聞いていないと言い、確かな情報が得られたのは前日でした。
寄居城北高校は、春にも本会の稽古に参加しており、そのときは合宿中の稽古の一環として、一般の稽古に普通に参加しただけでしたが、今回は、本会の稽古の前に自分たちの稽古の時間を持ちたいとの申し出がありました。水曜日は一般の稽古の前に子どもたちの稽古があることを伝えると、高校生が相手をしてもよいとの回答があったようですが、うちの子どもたちはおとなしいので、高校生が相手では恐がって稽古にならないのではないかと懸念しておりました。
当日、私が道場に着いたときには、すでに高校生は集まっていて、元気なあいさつに圧倒されながら道場に入りました。やがて間もなく高校生の稽古が始まると、それはそれは元気なこと!その充実した気合いに、後から入ってきた子どもたちが、一瞬何事かと見とれていました。
私は、顧問の先生に、子どもたちは数名なので高校生とは別にやるから、道場のはじっこをちょっと空けてもらえばいいようなことを伝えると、顧問の先生は子どもたちの面倒も見てくれるというので、大丈夫かな?と不安を抱きつつも、子どもたちの様子をうかがうと、意外にも目を輝かせて高校生の稽古を見ているのに手応えを感じ、ここは顧問の先生にお任せすることにしました。このときの先生の言葉が「子どもたちを遊ばせますよ!」でした。
果たして子どもたちも意欲的に稽古に参加していました。主に女子生徒が子どもたちの稽古の相手をしてくれましたが、稽古の内容を優しく説明しながら一つひとつの稽古をこなしていました。ときどき男子の主将が子どもたちのところまで来て稽古のやり方を説明してくれていましたが、ていねいな言葉遣いとわかりやすい説明に感心しながら見守っていました。その様子を見ていて、この高校生たちはきっと立派な社会人なると確信を持ちました。
また、おもしろかったのは子どもたちの行動です。顧問の先生が何か説明しようとすると、高校生たちはその近くへ走ります。すると小学生たちも高校生に倣って機敏に行動していました。高校生のお兄さんお姉さんにもまれて、いい刺激を受けていたようです。
稽古の終盤、子どもたちの疲労を心配した顧問の先生が、もう少しやるか?できるか?と聞いてきたとき、私が近くにいた低学年の女の子に「どうする?やるか?」と聞くと、面の中でニッコリと笑顔を見せながら「やりたい!」と答えました。日頃、足が痛いだのお腹がいただのと言ってよく稽古を離脱する子です。顧問の先生のご指導のもと、高校生のお兄さんやお姉さんに導かれ、充実した稽古ができました。ありがとうございました。
子どもたちの稽古のあとは一般の稽古です。一般の参加状況は7〜8名、顔ぶれはおおむねいつものメンバーです。対する寄居城北高校は約15名、高校生の稽古というよりは、こちらの稽古だったでしょう。立ち合っていて、春に稽古に来たときよりも確実に強くなっていると感じました。初剣で二段の男性は、私なんかが元に立ってもいいのでしょうか?と恐縮しながらも、高校生にお願いされるままに元に立って稽古に励みましたが、楽しかった!と言っていました。また、今春新卒の若い女性も、「ほとんど立ち切りでした!」と充実感を味わっているようでした。稽古をしていて素直で気持ちのいい剣道でした。剣道の試合成績に関しても、人間的な成長についても、将来が楽しみな若者たちです。
稽古終えて着替えていると、顧問の先生に指示されて一人の生徒が私の袴をたたんでくれました。そういったことはいつも断っている私ですが、今回はその生徒がうちの道場の出身の子だっこともあり、ちょっとお言葉に甘えるかと、たたんでもらいました。しばらくして見てみると、何やら手こずっています。見ていた他の生徒が「お前、それ違うよ!」とやり方を教えようとしましたが、その生徒もあまりよく知りませんでした。やがて数名の生徒が私の袴を取り囲んで、ああでもないこうでもないと袴のたたみ方講習会が始まってしまいました。それはそれでまた和やかなひとときでした。
寄居城北高校は、今度の土曜日にも襲来するそうですので、稽古に出る予定の先生方は心して臨まれるようお願いいたします。
寄居城北高校剣道部再来!子どもたち遊んでもらう!?
平成27年6月17日水曜日